
こんにちは。
越谷市せんげん台にあるはた整体院です!
腰痛は日本人にとって非常に身近な症状であり、生涯で約8割の人が一度は経験すると言われています。整形外科でレントゲンやMRIを撮っても「骨や神経に異常はありません」と言われることも多く、その場合に関与しているのが筋肉です。
腰痛と筋肉は切っても切れない関係にあります。今回は腰痛に関わる代表的な筋肉を専門的に解説し、整体ではどのようにアプローチできるのかを掘り下げていきます。腰痛でお困りの方はこの筋肉を知っておくだけでも腰痛予防になりますので是非ご覧ください!
目次
腰痛と筋肉の関係性
腰椎は本来、前弯(S字カーブ)を描いてバランスをとっています。しかし、筋肉の柔軟性低下や筋力のアンバランスが生じると、この自然なカーブが崩れ、腰椎や椎間板に大きなストレスが加わります。
特に腰痛と関連が深いのは「インナーマッスル」と呼ばれる深層筋群です。インナーマッスルは姿勢の安定性を担い、外側の大きな筋肉(アウターマッスル)の働きを支えています。これらがうまく機能しないと、腰椎や骨盤を支えることができず、慢性的な腰痛が引き起こされます。なので整体で身体の筋肉のバランスを整え、良い状態にすることが大事になってきます!
腰痛に関与する主要な筋肉とその特徴
1. 大腰筋(Psoas Major)

※”Image courtesy of Visible Body” を利用しています
起始・停止
- 起始:第12胸椎~第4腰椎の椎体・横突起
- 停止:大腿骨小転子
機能
- 股関節の屈曲
- 腰椎の安定化
- 呼吸補助(横隔膜と連動)
腰痛との関係
長時間の座位で短縮しやすく、骨盤を前傾させて腰椎に過度な前弯を作ります。これにより椎間関節や椎間板への負担が増加し、慢性的な腰痛やぎっくり腰の原因になることがあります。また、内臓とも近接しているため、大腰筋の緊張は腸の動きを悪くしてしまい便秘になってしまったり自律神経にも影響を及ぼすことが知られています。
整体でのアプローチ
腹部から深層に触れてリリースする手技や、股関節周囲との連動を改善する施術を行います。呼吸法を組み合わせて緩めることで、より効果的に改善が期待できます。
2. 多裂筋(Multifidus)

起始・停止
- 起始:仙骨・腰椎横突起
- 停止:2~4椎上の棘突起
機能
- 脊柱の安定化
- 微細な回旋・伸展の調整
腰痛との関係
多裂筋は脊柱起立筋群の中でも最も深層に位置し、腰椎を一本一本安定させる役割を持ちます。弱化すると腰椎の不安定性が増し、椎間板や靭帯への負担が大きくなります。特に「慢性腰痛患者」では多裂筋の萎縮が確認されることが研究で報告されています。
整体でのアプローチ
腰椎の動きを一つひとつ誘導しながら、多裂筋に刺激を与えて活性化させます。単純なストレッチではアプローチしにくいため、整体による細やかな手技が効果的です。
3. 腹横筋(Transversus Abdominis)

起始・停止
- 起始:肋骨、胸腰筋膜、腸骨稜
- 停止:白線
機能
- 腹圧を高めて脊柱を安定化
- 呼吸の補助
- 「天然のコルセット」として腰椎を保護
腰痛との関係
腹横筋が弱くなると、腰椎は周囲の靭帯や椎間板に過度な負担を強いられます。特に出産後の女性では腹横筋の機能低下が顕著で、産後腰痛や骨盤不安定症の一因となります。
整体でのアプローチ
呼吸法や体幹安定化のエクササイズを取り入れながら、腹横筋を再教育するように施術します。単にマッサージで緩めるのではなく「使える状態に戻す」ことが重要です。
4. 殿筋群(Gluteal Muscles)

大殿筋・中殿筋・小殿筋は骨盤の安定と歩行動作に不可欠な筋肉です。
- 大殿筋:骨盤の後傾をコントロール
- 中殿筋:骨盤の左右安定性を担う(特に片脚立ちで重要)
- 小殿筋:中殿筋と協調し骨盤を支える
腰痛との関係
殿筋群が弱化すると骨盤が不安定になり、腰椎に代償的な負担がかかります。また、硬直すると股関節の動きが制限され、腰部に過剰なストレスを与えます。
整体でのアプローチ
お尻の筋肉をリリースし、股関節と骨盤の連動を改善。歩行や立ち上がりの動作がスムーズになることで腰痛予防につながります。
5. ハムストリングス(Hamstrings)

起始・停止
- 起始:坐骨結節
- 停止:脛骨・腓骨
機能
- 股関節伸展
- 膝関節屈曲
腰痛との関係
ハムストリングスが短縮すると骨盤を後傾させ、腰椎の自然なカーブを崩します。その結果、椎間板に均等な圧力がかからず、腰痛や椎間板ヘルニアのリスクを高めます。
整体でのアプローチ
ストレッチや筋膜リリースを組み合わせ、ハムストリングスの柔軟性を回復させます。特に大腰筋とのバランスを整えることがポイントです。
6. 脊柱起立筋(Erector Spinae)

起始・停止
- 起始:仙骨・腸骨稜・腰椎
- 停止:肋骨・胸椎・頸椎
機能
- 脊柱伸展
- 姿勢保持
腰痛との関係
脊柱起立筋は日常生活で酷使されるため、過緊張しやすい筋肉です。常に張ったような「腰のだるさ」は、この筋肉の硬直による血流不全が原因の一つです。一方で弱化すると猫背や反り腰を助長し、腰痛を繰り返します。
整体でのアプローチ
緊張を和らげつつ、体幹全体のバランスを整えます。部分的にほぐすだけでは再発しやすいため、骨盤・股関節と連動した調整が重要です。
整体による腰痛改善の意義
整形外科での治療は主に「画像診断と薬物療法」が中心ですが、筋肉由来の腰痛は映像に映りません。整体では、筋肉・関節・神経の相互作用 を重視し、痛みの根本にアプローチします。
- 局所ではなく全体を見る:腰だけでなく股関節・骨盤・肩まで身体全体のバランスをチェックし確認していきます。
- 再発予防:筋肉を「緩める+使える状態」に整えていきます。
- 患者教育:お家で出来る簡単なセルフケア・セルフエクササイズや姿勢改善を指導させていただきます。
こうした多角的なアプローチが、腰痛の根本改善につながります。
まとめ
腰痛の原因は単なる「疲労」や「骨の問題」ではなく、大腰筋・多裂筋・腹横筋・殿筋群・ハムストリングス・脊柱起立筋 など、複数の筋肉が深く関わっています。
整体ではこれらの筋肉を正しく評価し、必要に応じてリリース・活性化・調整を行うことで、痛みを和らげるだけでなく再発予防まで可能になります。

腰痛に悩まされている方は、ぜひ一度「筋肉からのアプローチ」を体験してみてください。
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ブログ執筆者

秦 公紀 (はた こうき)
・柔道整復師
・産前産後整体ママリュクス認定院 ママリュクスについてはこちら
・関節トレーニングインストラクター
・ピラティスインストラクター
・ゴルフコンディショニングスペシャリスト
2015年 柔道整復師国家資格取得
専門学校を卒業後はた整骨院にて9年間勤務し、のべ3000人以上の方を施術してきました。
2023年 越谷市千間台にて【はた整体院】開業。
今までの経験をふまえ患者様一人一人に合わせた施術で、お困りの症状やケガの早期回復をお客様と共に目指します。
腰痛や肩こりの改善・姿勢の改善・産前産後の骨盤ケア(骨盤調整)・スポーツを得意とさせていただき、皆様をサポートできるよう頑張ります!